オリーブの木の下で
アルピニストの野口健さんは初めてエベレストに挑戦したとき、天候が大荒れになったため、途中下山することになりました。その際他国の登山隊から日本の登山隊は三流である、8000メートル地点に残してきたゴミを見ると、日本語で書かれているゴミだらけである、と批判されたとのこと。酸素が地上の3分の1になり、苦しくて苦しくて、持って上がった食糧やゴミ、空になった酸素ボンベなどを捨てていきます。酸素ボンベは1本6キロ以上、限界まで来ている体力のところに何本も背負って行くと、とても身体がもたないと考え、エベレストは8000メートル地点が無残なゴミ捨て場になっているのだそうです。
野口さんが、エベレストのゴミのことを記者会見で口走ってしまったとき、日本山岳会という団体から余計なことを言うなと圧力をかけられます。実はこの山岳会の会長が橋本龍太郎元総理で、橋本元首相は3回もエベレストを登頂したことがある登山家でもありました。そこで再度エベレストに行って、橋本隊が放置して来た空の酸素ボンベを日本まで持ち帰り、首相の事務所にまで出向いて、先生の忘れ物を届けに来ましたと言ってつき出したのです。それで大々的にエベレストのゴミ拾いの道が開けていったというのです。
エベレストのゴミ拾いは命がけだそうです。8000メートル地点でリュックサックに15キロ分のボンベゴミを詰めると6000メートル地点まで下りて行ってそこにゴミをどさっと置くのです。2日休んでまた8000メートル地点に行く、そしてまた6000メートル地点に下りて行く。これを2ヶ月間繰り返すと、必ず何人かの参加者が死ぬそうです。
キリストは私たちの罪というゴミを背負って十字架のカルバリ山に登り、いのちをささげてくださいました。そして死後3日目に復活なさったのです。何のためでしょう。まさに命がけの行動です。聖書は言います。「キリストが現れたのは罪を取り除くためであったことを、あなたがたは知っています。」
あなたのことをそこまで愛してくださるお方がおられることを知ってください。