☆メリークリスマス! 大好きなクリスマスの時に話される物語『三本の木』をご紹介。 小高い山のてっぺんに 3 本の小さな木が立っていました。3 本は小さい時から
とても仲良し。大人になったら何になりたいかいつも話し合っていました。
1 本目の木はきらきら光る宝石でいっぱいの宝石箱になるのが夢でした。2 本
目の木は大きな船になって遠い外国に行くつもりでした。3 本目の木はずっとこ
こにいてみんなが見上げるような高い木になりたいといっていました。「きっと
そうなろうね!」と 3 本の木はいつもはげましあっていました。それから何十年
がすぎました。小さな木たちはすっかり大きくて立派な木になっていました。と
ころがある日 3 人の木こりがやって来て木たちを切り倒してしまいます。
1 本目の木は、宝石箱ではなく牛や羊にわらを食べさせる「かいば桶」になり
ました。2 本目の木は、大きな船ではなく漁師の小船になりました。3 本目の木
は材木にされ使い道もきまらないまま放ったらかしにされました。月日は流れ、
三本の木は、自分が何になりたかったのかということなど、とっくの昔に忘れて
しまいました。
ところがある日、若い夫婦が家畜小屋にやって来ました。そして彼女はすぐ赤
ちゃんを産み1本目の木で作られた「かいば桶」の中に赤ちゃんをそっと寝かせ
たのです。すると、ひつじかいがやって来て、「この赤ちゃんは神の子のイエス
さまだ」と言っています。「かいば桶」になった1本目の木は、「え!ぼくは神
さまの赤ちゃんをだっこしているんだ」と、とても喜びました。
さてある日、ある男たちが2本目の木で作られた船に乗り込んできました。彼
らが湖の真ん中を漕いでいると激しい嵐が起こりました。すると船に乗っていた
一人の男が、風と湖に「静まれ。」と言うとすっかり静かになりました。2本目
の木はこの時、すごい人が自分に乗って湖を渡っていることに気づき、とても喜
びました。
最後に、ただの材木になった3本目の木は、ある人に引き取られると十字架に
されました。そして、ある男がその十字架を背負わされました。3本目の木はこ
の時、イエスさまの大切なお仕事をお手伝いできてよかった、と喜びました。
三本の木のどれもが、自分が夢に思い描いたような姿にはなれませんでした。
しかし、試練に耐えることで彼らの想像を超えた、もっとすばらしい形で彼らの
望みは叶えられたのです。