今朝、あなたが目を覚ました時、わたしはあなたをみつめました。
わたしに何かを言ってくれるかな、と待っていました。
一言だけでもよかったのですが、仕事へ行くにはどんな服を着たらよいか、

電車に間に合うかどうかなど考えるのにとっても忙しかったのでしょう。
駅に行く途中、いろいろな人に挨拶をしているので、わたしにも『おはよう』と言ってくれるかなと希望していましたが、やはりわたしのことを頭に浮かべなかったのです。
わたしのことを気がつくように青空を与え、小鳥の声でいっぱいにしたのですが・・全然、気がつかなくてだめでした。
仕事が終わるまで、一日、あなたを根気よく待っていました。
忙しさの中にあっても、わたしのことをちょっとだけでも思ってくれるかな、と期待しましたが、やはり無理でした。
仕事から帰る途中、あなたの疲れを見て、あなたのストレスを洗い流すために雨を贈りました。
こうしたら、わたしのことを思い出すかと考えましたが、逆にあなたは不機嫌になってしまいました。
夕食を食べてから、テレビをつけて好きな番組をみました。
これを終わるまで待っていましたが、でも、わたしのことを思い出しませんでした。
寝る時間になった時、家族の皆さんに『おやすみなさい』と言って布団に入り、わたしを無視して眠ってしまいました。
あなたは、明日も、また起きるでしょう。
わたしは、ただあなたを愛しながら、新しい日にわたしのことを思い出すように願うしかありません。
わたしも全ての父祖のように子どもに愛されていない時は悲しみますが、唯一の神として、限りない憐れみがあることをわかってくれたらうれしいです。

父なる神より〔HPに掲載されていた詩です。あなたへの語りかけです。〕